2006年12月12日(火)「しんぶん赤旗」
「オール与党」か日本共産党かが
いっせい地方選挙の争点
新潟演説会で志位委員長
日本共産党の志位和夫委員長は十日に新潟市でおこなった演説会で、国政に加え、新潟県政、新潟市政の問題でも、争点と日本共産党躍進の意義を詳しく解明しました。
志位氏はまず、日本共産党だけが野党の「オール与党」議会の新潟県政は、民生費(福祉予算)の三倍もの土木費を使うなど、「絵に描いたような『逆立ち』県政だ」とずばり強調し、来年のいっせい地方選挙では、「オール与党」か日本共産党かが争点だと訴えました。
「『逆立ち』県政には二つの重い病気がある」とのべた志位氏は、第一の病気として「巨大プロジェクト病」を告発。総事業費四百六十億円をつぎこみ巨大なコンベンションセンターをつくり、赤字の穴埋めに毎年二億円かかり、すでに四年間で九億円の税金が消えたこと、五百十六億円かけて造成した産業団地の七割が売れ残っており、今年度からは進出企業に最大五十億円も助成する「スーパー補助金制度」をはじめているなど、税金のムダづかいぶりを詳しく解明しました。
志位氏は、巨大開発のツケを県民に回したうえ、さらに、県と市が二人三脚で(1)新潟駅と新潟空港を結ぶ鉄道の建設、(2)新潟駅の高架化、(3)羽越線の高速化という、必要性も採算見込みもない「巨大プロジェクト三点セット」を計画していることを告発すると、聴衆は驚きの声を上げました。
「逆立ち」の病気の二つ目は、“福祉きりすて病”です。巨大開発の一方で、新潟県と新潟市では、「オール与党」がけしかけて、国民健康保険証の取り上げが、この四年間で一・六倍となり、乳幼児医療費助成では、五年間拡充がなかったため全国最低水準になりました。新潟市議会では、高すぎる国保料引き下げの直接請求にたいし、賛成は日本共産党だけ。「オール与党」の反対で否決されました。
志位氏は、四年間の県議会で乳幼児医療費助成問題の質問が、自民党は議員三十九人で二回、社民党が六人でゼロ、みらいの会(民主党系)が六人でゼロ、公明党も二人でゼロだったのにたいし、日本共産党は五十嵐完二議員たった一人で九回おこなったことを紹介。「新潟県にはお金がないのではありません。『福祉の心』がないのです。『福祉の心』をもってがんばりぬく日本共産党をどうか大きくさせていただきたい」との訴えに、聴衆は大きな歓声と拍手で応えました。
さらに、日本共産党のかけがえのない議席の値打ちは、県議の海外視察問題でも光っています。一昨年の中越大地震の際、五十嵐県議の奮闘で、保全家屋が一戸でも県の補助でがけ崩れ防止工事ができる制度が実現しました。その一方、被災者が苦しんでいるにもかかわらず、二十一人の県議が予算一人あたり百二万円の海外視察への参加を申し込みました。ここでも待ったをかけたのが五十嵐県議で、県民の怒りも広がりとりやめになりました。
他県の県議が同じ海外視察に参加し現地で大ひんしゅくを買った事態を紹介した志位氏が、「新潟県では五十嵐県議の奮闘で議会の名誉がかろうじてまもられました」「このかけがえのない議席を守り抜き、さらに前進するために重ねてご支援を」とのべると、聴衆は盛んな拍手を送りました。