2006年12月10日(日)「しんぶん赤旗」
沖縄新基地の「緊急時」使用
赤嶺議員に防衛庁局長 「米と合意なし」
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沖縄のキャンプ・シュワブ沿岸部への米軍新基地建設計画に関連し、防衛庁の大古和雄防衛政策局長は八日の衆院安全保障委員会で、久間章生防衛庁長官が滑走路の双方向使用を容認している「緊急時」について「日米間で具体的にこういう場合だと議論し、確認したことはない」と述べました。日本共産党の赤嶺政賢議員への答弁です。
政府は、在日米軍再編で計画されている新基地について、滑走路をV字形とし、海側滑走路を離陸専用、陸側を着陸専用とすることで、米軍機による住宅地上空の飛行が回避されると説明していました。
ところが久間長官は「緊急時」においては、「どういう方向からでも着陸はあり得る」(十一月七日)と述べ、これまでの説明を覆す主張をしています。
大古局長の答弁は、実際には「緊急時」について米国と合意がなく、歯止めなく広がる危険があることを示しています。
また米国が滑走路の双方向使用を可能とするため四カ所の設置を求めていた進入灯について、大古局長は「有視界飛行であれば、必ずしも進入灯は必要とならない」と答弁。日本政府が求める二カ所であっても、双方向使用が可能であることを明らかにしました。