2006年12月9日(土)「しんぶん赤旗」
豪華外遊 福祉は圧迫
節約で盲導犬補助復活できる
清水都議 石原都知事に迫る
「どんどん出かける」 石原氏無反省
|
「知事の政治家としてのモラルが問われている」。日本共産党の清水ひで子都議は八日、東京都議会で、東京都の石原慎太郎知事が都民にわずかな額の補助やサービスを切り捨てながら、自分自身は豪華海外出張を繰り返している問題を追及しました。
清水氏は、海外出張で石原知事がファーストクラスの航空機を利用し、高級ホテルに宿泊している問題について、近県や大阪でも、知事の旅費経費ではファーストクラスに乗れるのに、ビジネスクラスを利用していることを示し、「ビジネスクラスにしようと一度でも考えたことがあるのか」とただしました。
さらに、夫人同行について、他県では避けたり、私費なのに、東京では公費で繰り返している問題を指摘。特別秘書も都条例上ビジネスクラスなのに、ほとんどが倍近い料金のファーストクラスに変更していることをあげ、「条例通りにするだけでも、ロンドン・マン島出張は七十三万円節約になる。これだけあれば(知事が切り捨てた)視覚障害者を支える盲導犬のえさ代補助六十四万円が確保できる」と指摘しました。
また、特定の会社から高額で通訳を雇うのを改め、現地で雇えば百万円近く節約できると指摘。この額は、知事が打ちきった視力と聴覚の二重の障害がある盲ろう者の通訳介助者養成事業費にあたると強調し、「豪華な海外出張はやめ、都民のためにこそ税金を使うべきだ」と主張しました。
石原知事は海外出張について、「適正に行っている。これからも国内外を問わず、どんどん出かけていく」と強弁。清水氏は再質問で「税金を使って海外出張するなら、都民が納得できるものに厳選し、節約する。これくらいのことを約束できないのか」と批判しました。知事は「担当局長が答えた通り」としか答えられませんでした。