2006年12月8日(金)「しんぶん赤旗」
国際シンポ始まる 平和大会in岩国・広島
米軍基地ない平和な世界へ
米・韓・グアムから報告
「米軍基地強化ノー! 基地のない平和なアジアと世界めざして」をテーマに、二〇〇六年日本平和大会in岩国・広島の国際シンポジウムが七日、二日間の日程で岩国市で始まりました。全国各地から百三十人が参加し、米国、韓国、グアムの各地域でたたかうパネリストと、アジア・太平洋地域の米軍基地強化に反対する運動について交流しました。
米国西部ワシントン州の州都オリンピアのT・J・ジョンソン市議は、▽〇四年に広島を訪問して衝撃を受け「ビヨンド・ヒロシマ」という反核組織を立ち上げた▽〇五年に同市を非核地帯とする条例を提案し議会で採択された―など、最大の核保有国内での、さまざまな妨害に抗した活動を報告しました。
グアムの人権団体「チャモロ・ネーション」のデビー・キナタ代表は、▽沖縄から移転する海兵隊が家族を含め三万五千人に達している▽原潜の六隻増備や空母の追加配備など空海軍戦力の増強が続いている―などの基地強化の実態を紹介。「おもしろい時代」に各国の人々が励ましあって活動しようと訴えました。
韓国の平和団体「平和と統一を開く人々」(SPARK)のカン・ジョング東国大学教授は、在韓米軍の「戦略的弾力化」やピョンテクでの基地拡張など、韓国での米軍再編をめぐる動きについて語りました。
国際問題研究家の新原昭治氏は、「イラク戦争と在外米軍再編がブッシュ政権の二大課題だ」と指摘。米軍再編の土台にある米軍事戦略の特徴は(1)先制攻撃戦略の継続(2)同盟国軍利用の強化(3)ユーラシア大陸心臓部に向けた米軍配備態勢の圧倒的強化と重点的拡大―だとし、この危険性を軽視すべきでないと強調しました。
過去一年間に基地反対運動が大きく前進した岩国、横須賀、沖縄の代表が特別報告しました。