2006年12月8日(金)「しんぶん赤旗」

新日鉄、思想差別リスト

会話・活動 克明に記録

労働者9人が是正申し立て


 日本共産党員であることを理由にした差別が断罪され是正を約束していた新日本製鉄(本社・東京)が、日本共産党員であることを理由に賃金や昇格差別を続けているとして、新日鉄八幡製鉄所、新日鉄エンジニアリング、新日鉄化学(いずれも北九州市)の労働者九人が七日、北九州西労働基準監督署に是正のための指導・勧告をするように申し立てました。日本共産党の真島省三県議候補らが同席しました。

 申し立てた労働者、野澤政治さん(58)らは、勤続三十五年以上になるのに、勤続二十年前後で昇格する主事に昇格できず、年収で百四十万円も下回るなど賃金差別がおこなわれていると、数十年に及ぶ差別の実態を訴えました。

 差別が日本共産党員であることを理由にしたものである証拠として、内部告発で得た新日鉄の「ブラック・リスト」を提出しました。同リストは会社が共産党員ら二百七十九人の一覧を作成し、「1=共産党員」「ア=特ランク」などと労働者をランク付けしたもの。一人ひとりについて職場で話した内容や地域でのビラ配布、共産党後援会まつりへの参加など克明に行動を記録していました。

 労働者らは、八幡製鉄所で死亡労災事故が相次いでいるとして、労災をなくし職場環境をよくするために先頭に立っている日本共産党員への差別をてこに、会社にものをいえないように労働者を管理するものだと指摘し、是正への指導・監督を強く求めました。

 新日鉄は、新日鉄広畑争議の和解(昨年十二月)のさい、反共労務政策や日本共産党員の差別を断罪した神戸地裁判決をしんしに受けとめ、思想信条による差別をなくし、「公平・公正な処遇」を約束していました。


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