2006年12月8日(金)「しんぶん赤旗」
根拠ことごとく崩れた
教育基本法改悪案 廃案しかない
与党、会期内強行狙う
今国会最大の焦点である教育基本法改悪法案について与党は七日、八日にも参院教育基本法特別委員会で締めくくり総括質疑をし採決する日程を理事会などで提案、一挙に緊張が高まりました。野党は採決に一致して反対。断続的に協議が続き、十一日に参考人質疑、十二日に中央公聴会をおこなうことになりました。与党は会期末が十五日に迫るなかで、公聴会後の採決を狙っています。
4800人の唱和
東京 「審議つくされてない」
「なぜ急ぐ」「審議はつくされてない」のプラカードや蛍光ペンを手にした四千八百人の唱和が七日夜、東京・日比谷野外音楽堂に響きます。教育基本法改悪法案の強行を許すな中央決起集会。底冷えする寒さのなか座席はびっしりと埋まりました。
神奈川県茅ケ崎市の女性(64)は「与党が採決を狙っていると聞き、かけつけました。あした地元で『こんなことやめさせよう』と宣伝します」と話します。
新日本婦人の会の高田公子会長が壇上から「国会は最大のヤマ場。教基法を子どもや先生、父母の手に取り戻そう」、日本共産党の志位和夫委員長が、政府案の根拠はことごとく崩れているとして「廃案しかない」と呼びかけると「そうだ」の声が起きました。
「いじめにあって私は高校を中退しました。教基法をかえる前にやることがあるはずです」。十七歳のフリーターの女性が女子高校生とともに訴えるとひときわ、大きな拍手がおきました。
日本教育学会元会長の堀尾輝久さん、国際婦人年連絡会世話人の江尻美穂子さん、日弁連教基法改正問題対策会議議長の出口治男弁護士、全大教の大西広委員長が次々にあいさつにたちました。全教の石元巌委員長が訴えました。
国民大運動実行委員会、教育基本法改悪を許さない各界連絡会など四団体が主催。参加者は、集会後、国会に向け請願デモをしました。