2006年12月6日(水)「しんぶん赤旗」
横須賀基地
原子力空母の配備へ「純水」供給施設建設
米軍、計画を既成事実化
在日米海軍司令部は五日までに、米海軍横須賀基地(神奈川県)に原子力空母用の「純水」供給施設を建設する計画があることを認めました。本紙の問い合わせに回答しました。同施設を建設するため、空母用岸壁の十二号バース近くにあった山を削る工事はほぼ終了しているもようです。原子力空母の横須賀配備計画の是非を問う住民投票を求める運動が広がる中、同計画の既成事実化を進めるものです。
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「純水」(純度の高い水)は、原子炉の冷却水として使われます。在日米海軍司令部は十二号バース近くの山を削る工事について「純水(供給)システムを収容する新たな施設の建設を容易にするため」と回答しました。
また、横須賀基地にはすでに「純水」供給施設が存在するものの、「既存のシステムでは、日本に前進配備するニミッツ級を含む新鋭艦にとって必要な、より厳重な水の純度を確保できず、十分な量も供給できない」と説明しています。そのため、新たな施設を十二号バースに隣接した場所につくり、「(これら新鋭艦に)必要な高品質で大量の水を供給する」とし、二〇〇八年に配備を計画するニミッツ級空母(ジョージ・ワシントン)などのためであることを明らかにしました。
新しい「純水」供給施設は、横須賀基地に寄港する米攻撃型原子力潜水艦も使用することになるとみられます。「純水」供給能力が高まれば寄港回数などが増え、原潜の準母港化にもつながりかねないとの指摘もでています。