2006年12月5日(火)「しんぶん赤旗」
米軍機の衝撃波で事故
ガラス割れ乳児らケガ
昨年・北海道江差町
北海道・江差町で昨年、米軍三沢基地所属のF16戦闘機の訓練中に発生した衝撃波で割れた窓ガラスの破片で、生後四カ月の乳児とその家族が負傷していたことが、四日、日本共産党北海道議団の調査で明らかになりました。真下紀子道議が五日の北海道議会一般質問で取り上げます。
事故は二〇〇五年九月九日、道南の桧山管内江差町で起きました。引っ越し作業中の被害者家族が昼食をとっていた際、米軍機によってごう音とともに衝撃波が発生し、ベランダのガラス戸が倒れ、割れたガラスで負傷したというものです。「米軍機の訓練の影響で人身事故が起きたのは道内では初めて」(北海道危機管理局)です。
道の資料によると、米軍機が過去十年間で起こした事件・事故は十一件。全国的に問題となった桧山管内上ノ国町の大崎小学校訓練標的事件など、うち九件が低空飛行訓練によるものです。衝撃波によるガラス破損被害は今回を含め、四回も発生しています。
真下議員は「北海道で初めて起こった米軍機訓練に伴う人身事故なのに、道は、口頭でしか、防衛施設局と米軍に事故防止の要請をしていません。さらに、事故発生時にマスコミに広報していなかったのは、事態認識と対応について疑問を持たざるを得ません。議会で厳しく追及します」と語っています。