2006年12月5日(火)「しんぶん赤旗」
米軍爆撃 8人死亡
イラク 女性・子どもが犠牲
【カイロ=松本眞志】イラク駐留米軍は二日夜、首都バグダッド西部のガルマ地区を空爆し、市民八人が死亡したと発表しました。米軍によると、爆撃はスンニ派武装グループの拠点を標的に実施され、五人の武装グループのメンバーが死亡、女性二人、子ども一人が犠牲になったとしています。
一方、ガルマ地区付近の住民は、死亡したのは女性三人、少女三人、少年三人の九人だとし、米軍側の報道と食い違いをみせています。現地のイラク人ジャーナリストは、確認した遺体のうち三人が、四歳と十六歳の少年、五歳の少女だと証言しています。
爆撃が行われた地域に近いファルージャでは、十一月末から今月初めにかけて米軍と武装グループとの間で激しい戦闘が起き、このとき米軍のF16ジェット戦闘機が墜落。飛行士一人が行方不明となっています。地元の警察は、この戦闘で二十人が死亡したと語っています。
米軍は最近、武装グループの拠点となっているとの情報をもとに建物を空爆する戦術をとっており、民家を爆撃して市民を犠牲にするケースも発生しています。