2006年12月5日(火)「しんぶん赤旗」

信託した事業に課税

仁比議員質問 法改定で財務省答弁


 日本共産党の仁比聡平議員は十一月三十日の参院法務委員会で、八十四年ぶりに改定される信託法制について質問しました。

 財界の強い期待が示されている今回の改定には法人企業の事業の一部を信託した際に、今の税制では事業に課税できないことが大きな焦点になっています。

 仁比氏は「減税効果や税制不足がどうなるのか、モデルケースやシミュレーションの資料を出すべきではないか」と質問しました。

 財務省の古谷一之審議官は「初めてのことで予測ができない。現在、政府税調において二〇〇七年度税制改正で議論されているところ」と答弁しました。

 仁比氏は「法案で仕組みが変わることに伴う、税制上、労働関係上、会計上の変化に対する対応策を整える責任は、どこにあるのか」とただしました。

 長勢甚遠法務相は「税制については財務省で検討中であり、一年後の施行までに明らかにする」との答弁にとどまりました。

 仁比氏は、法案の審議中に資料を提出するように重ねて要求。「課税次第でメリットがなくなり、『使えない』制度になるとの財界の声をどう考えるのか」と追及。古谷審議官は「従来の法人税制とのバランスをとりながら、税逃れにならないように課税していきたい」と答えました。


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