2006年12月5日(火)「しんぶん赤旗」

政務調査費

飲食代1100万円を返還

自民品川区議団 敗訴回避狙う


 東京都品川区の自民党区議団が、二〇〇一年度と〇二年度の二年間に政務調査費から支出した飲食費に延滞金を加えた一千百二十七万八千二百四円を、同区に返還していたことが四日、明らかになりました。飲食費を政調費から支出したのは違法だとして、返還させるよう区に求めた住民訴訟の控訴審判決(二十七日)の直前の十一月三十日に、原告の請求額全額を返還したものです。

 住民訴訟の原告は、品川区民オンブズマンの会の古口昭代さんら三人。自民区議団が両年度に、政務調査費の研究費と会議費の名目で支出した飲食費三百五十一件・計七百六十九万八千九百九十五円を返還させるよう、区に求めていました。

 東京地裁(大門匡裁判長)は四月、住民側の主張を全面的に認め、自民党区議団に返還請求のあった全額を区に返還するよう命じました。一方、区側は不服だとして東京高裁に控訴しています。

 住民側代理人の千葉恒久弁護士は、「自民党区議団が東京高裁の判決直前に訴訟の対象額全額を返還したことは、敗訴判決を避けるための策としか思えない。今回の『自主返還』にかかわらず、予定通り判決を下すよう、裁判所に強く求めていきたい」と語りました。

 東京地裁判決は、返還請求のあったカラオケスナック、バー、クラブ、パブ、屋形船観光船の船宿、懐石・中華料理店、焼肉店などについて、目的外支出だと認定しました。


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