2006年12月4日(月)「しんぶん赤旗」
宮崎談合
逮捕された社長の会社
自民党などに献金
宮崎県発注の公共工事をめぐる官製談合事件で、競売入札妨害容疑で逮捕された同県測量設計業協会の会長・志多克彦容疑者(65)が社長をつとめる「国土開発コンサルタント」(宮崎市)が、自民党の政治資金団体、国民政治協会や同党国会議員らに、あわせて二百四万円の献金をしていたことが三日までに、わかりました。
志多容疑者は、県土木部長の藤本坦(ひろし)容疑者(59)や、ヤマト設計社長の二本木由文容疑者(56)らと共謀。県土木部発注の災害復旧工事設計の指名競争入札で、同社に落札させるよう申し合わせた疑い。業者側のとりまとめ役を務めているとされます。
本紙の調べによると、国土開発コンサルタントは国民政治協会に一九九八年から二〇〇五年まで毎年十二万円、計九十六万円を献金しています。
また、上杉光弘元自治相(前参院議員、宮崎選挙区)は〇二年、〇三年に各四十八万円の計九十六万円、中山成彬元文部科学相(衆院宮崎1区)は〇四年に十二万円をそれぞれ代表を務める政党支部を通じて、国土開発コンサルタントから受け取っています。
一方、宮崎県測量設計業協会の副会長二人も今回、同容疑で逮捕されていますが、同協会も九八年から〇五年まで毎年十二万円、計九十六万円を国民政治協会に献金しています。
国土開発コンサルタントは、マンションなどの耐震強度偽装で家宅捜索された志多組(宮崎市)の関連会社の一つ。志多組は、ほかにも志多商事、国土地質調査事務所、アート技建、中央技建、中央コンクリート工業などの関連会社があります。志多組はじめこれら関連企業からの献金をあわせると、国民政治協会は千六百四十四万円、上杉元自治相は六百五十六万円、中山元文科相は百八十万円を受け取っています。
さらに、郵政民営化反対で昨年の総選挙では無所属で当選した江藤拓衆院議員(宮崎2区)が代表だった自民党支部も、志多組から〇二年から〇四年の三年間で計四十四万円の献金を受け取っています。