2006年12月4日(月)「しんぶん赤旗」
“イラク戦争やめさせる”
米反戦労組が大会
イラクから参加者「運動は一体」
【クリーブランド(米オハイオ州)=山崎伸治】米国の労働組合の反戦運動団体「米反戦労働組合」(USLAW)の呼びかけで、二日から「全米イラク反戦労組大会」がクリーブランドで始まりました。初日はデモと開会総会が行われ、デモには地元の組合員や平和団体の人たちも加わり、約三百人が米軍の即時撤退を声高らかに訴えました。
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USLAWはイラク開戦直前の二〇〇三年一月に設立。ナショナル・センターの違いを超えて、全国や州、地方の労働組合組織約百四十団体が参加しています。
気温四度と寒さが厳しいなか行われたデモに続いて、市内中心部の連邦広場で開かれた集会では、イラク自由会議のサミル・アディル議長が発言しました。アディルさんは「米国の皆さんの運動と、イラクでの私たちの運動は一体です」と訴え、大きな拍手を受けました。
USLAWはイラクの労組代表を招いて、米東部の大都市で集会を予定していましたが、米政府が一部の代表にビザを発給せず延期となりました。
夜の開会総会では、ナショナル・センター「勝利のための変革」(CTW)の中核労組「ユナイト・ヒア」のジョン・ウィルヘルム議長、地元オハイオ州選出のデニス・クシニチ下院議員、反戦活動家のシンディ・シーハンさんらが登壇しました。
クシニチ議員は「大統領が戦争をやめなくても、議会が戦争をやめさせられる」として、イラク戦費の歳出を止めることを提案。反戦運動の支援が必要だと訴えました。シーハンさんは十一月に韓国を訪問した体験を紹介。「米軍は世界のどこでも歓迎されていない」と強調しました。
反戦労組大会は三日、全体総会と分科会を行います。
これに先立って、USLAWの全国総会が一、二日の両日、同市内で行われました。労組やローカル・センターの代表ら百人が出席し、〇七年の活動方針のほか、イランへの武力行使に反対することなど五つの決議を採択しました。
総会では、全国労働組合総連合(全労連)の小田川義和事務局長から「連帯メッセージ」が寄せられていることが紹介され、拍手で歓迎されました。