2006年12月4日(月)「しんぶん赤旗」

復党問題 理念なき党略だ

「防衛省」 憲法に背き重大

NHKで小池議員


 日本共産党の小池晃政策委員長・参院幹事長は三日のNHK番組「日曜討論」で、自民党の復党問題と「防衛省」法案について、日本共産党の立場を発言しました。

 復党問題では、昨年の総選挙で、自民党が郵政民営化を最大争点に掲げ、同党が「造反」組と二手に分かれて選挙をたたかったにもかかわらず、選挙後になって「造反」組を復党させれば、自民党だけで三百を超える議席をかすめとることになると指摘。復党の狙いには、来年の参院選での「造反」議員の票と、自民党への政党助成金が二億五千万円も増えることがあると述べ、「筋道も理念も全くない。絵に描いたような党利党略だ。『再チャレンジ可能な社会』というが、結局、『造反』議員の『再チャレンジ』を可能にしただけだ」と述べました。

 自民党の片山虎之助参院幹事長は「安倍首相は、教育再生、自主憲法だとかをやろうと(いっている)。いっしょにやりたいといっているのを拒む必要はない」と主張。公明党の木庭健太郎参院幹事長も「(片山氏の説明は)筋は通っている」と擁護しました。

 また海外派兵を本来任務に位置付ける「防衛省」法案について木庭氏は、今の付随的任務のままで「処理する方が問題を起こす」と主張しました。

 小池氏は「それは詭弁(きべん)だ」と述べ、憲法のもとで、建前とはいえ、自衛隊の任務を“日本防衛”を限っていたのを、正面から本来任務にすえるというのが、法案の骨格だと強調。かつて岸信介首相も、自衛隊の任務は“日本防衛”だから「海外派兵ができない。制約をうけるのは当然」と答弁していたことを示し、「法案は、その制約をとりはらい、自衛隊を“海外派兵隊”にするもので、憲法に背反する重大な法案だ」と指摘しました。

 そのうえで与党とともに民主党も、衆院で法案と採決日程に賛成したことについて「重大な責任がある」と述べました。

 民主党の今泉昭参院幹事長は、いつでも海外派兵を可能にする「恒久法」について「詰めていきたい」と主張。「海外派遣が戦争のためではないという歯止めはしなければならない」と述べました。小池氏は「『歯止め』というが、憲法九条を変え、海外で戦争ができるようにしているなかで(海外派兵の本来任務化が)行われようとしている。まさに戦争への道だ」と反論しました。


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