2006年12月2日(土)「しんぶん赤旗」

教育基本法改悪法案廃案求め要望書

日本教育学会 歴代4会長ら


 日本教育学会の歴代会長四氏と二十九の教育関連学会歴代会長有志四十四氏が一日、教育基本法改悪法案の徹底審議と廃案を求める連名の要望書を発表し、参院教育基本法特別委員会の委員などに送付しました。

 連名の要望書を出したのは大田堯、堀尾輝久、寺崎昌男の各元会長と佐藤学・現会長。四氏は廃案を求める見解を十月に衆議院特別委員会に提出していましたが、法案が衆院を通過し、参院での審議が始まったことを受けて改めて要望したものです。

 要望書は衆院での与党単独による強行採決に抗議。世論調査でも慎重審議を求める声が多数であり、政府案は「全面改正であり現行法の廃止」であるにもかかわらず、その理由が不明確であるなど、重要な論点が十分審議されていないと指摘しています。「改正案」ではかえって「教育再生」を困難にするとし、学術研究機関・学界含む関係団体との協議の必要性を訴えています。

 同日、記者会見した歴代会長は「教育基本法の問題には中国や韓国も関心を持っている。アジアの平和にかかわる問題だという認識を広げる必要がある」(大田氏)、「きちんと審議をすれば『改正』ではなく、教育基本法の精神を実現することこそ教育再生の道だということが明らかになると思う」(堀尾氏)、「二十九の教育関係学会の会長・元会長や政府の審議会に入っている人も賛同している。学界の目から見れば大変な問題を含んでいるということ」(寺崎氏)と語りました。

 歴代会長の見解に対しては十一月二十九日現在で千八十五人の教育学研究者が賛同署名を寄せています。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp