2006年12月1日(金)「しんぶん赤旗」
和歌山知事選
推薦状に談合業者名
公約は清潔行政 自公が推す仁坂氏
三十日告示された和歌山県知事選挙で、自民・公明推薦の仁坂吉伸氏(56)=新=の事務所に県発注工事をめぐる談合事件にかかわった業者名の書かれた推薦状が飾られていることが明らかになりました。「談合をなくし、清潔で透明な行政を実現」という同氏の公約が告示の日から色あせたものになっています。
推薦状は和歌山県建設業協会のもの。同協会会長は、前県出納長らが談合にかかわり逮捕・起訴された「国道371号(仮称平瀬トンネル)特殊改良一種工事」を落札した共同企業体(JV)に参加した三友工業(和歌山市)の矢部幸雄社長です。
調べでは平瀬トンネル工事をめぐって、談合を仲介したゴルフ場経営会社元代表の井山義一被告(56)に落札ゼネコンのハザマが約六千万円を提供。前出納長の水谷聡明被告(60)が「天の声」を出して地元業者を指定したというものです。
三友工業は、矢部社長や役員名を使い、知事の木村良樹容疑者(54)の資金管理団体に二〇〇一年から〇五年にかけ計五百十二万円を献金。また、三十日の仁坂候補出陣式で「(木村)知事を推薦した自由民主党として深く反省しみなさんにおわびを申し上げなければならない」と演説した世耕弘成・自民党県連会長(参院議員)の資金管理団体にも、二〇〇〇年から〇五年に計四百五十万円を献金しています。