2006年12月1日(金)「しんぶん赤旗」
24億円上下水道庁舎やめます
長尾東大阪市長が公約実行
|
東大阪市の長尾淳三市長は、三十日の記者会見で前市長時代に計画されていた二十四億円の上下水道庁舎建設計画について、「新庁舎建設を見送り、総合庁舎(本庁)を活用して整備する」と発表しました。
公約の「市民参加で見直します」に基づいて実施したアンケートや意見募集の結果にもとづいた水道庁舎建設の見直しです。
東大阪市は、前市長時代に水道局と下水道部との組織の統合を実施。本庁舎と水道庁舎に分かれている執務室を統合するが、職員が本庁舎に入り切れないので新庁舎を建設する、との原案を作っていました。長尾市長は、上下水道局の執務室をすべて本庁舎に置くことで新たな庁舎建設の中止、防災機能の確保と資材を置くための倉庫棟の建設を柱とする見直しをします。
原案では二十四億円の事業費、本庁舎用の十一億円分の財政負担が、倉庫棟等の建設費程度に大幅減となります。
アンケートに四百七十人が回答。意見募集には七千二百一人が意見を寄せました。アンケートでは「原案見直し」が60%、「原案賛成」25%、意見募集では「原案見直し」が94%にのぼりました。長尾市長は「予想以上に庁舎整備計画に厳しい声が寄せられた」と説明しました。
明るい東大阪市政をつくる会の村田雅治副代表は、「今回の見直しは、『ムダや非効率をなくします。二十四億円の上下水道庁舎建設は、市民参加で見直します』との公約にもとづいたもの。大阪府下トップクラスの介護保険料減免制度に続き、公約実現に努力する長尾市長の姿勢が鮮明になりました。七千名以上が意見を寄せ、その声でムダな公共事業がストップするという市政史上初ともいえる画期的なことです。『明るい会』は、今後も公約実現に力をつくします」と話しています。