2006年12月1日(金)「しんぶん赤旗」
リハビリ打ち切り
脳血管1万7000人
全体で20万人超す恐れ
日数制限影響 保団連が調査
四月からリハビリテーション医療に日数制限が導入された問題で、リハビリを打ち切られた患者の数は「脳血管疾患等リハビリI」届け出の医療機関に限った調査だけで一万七千四百八十七人にのぼることが、全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)が二十九日に発表した調査結果で明らかになりました。
今回の調査は、全国の千四百五十四施設に調査票を送り、五百六十二の施設から回答がありました(回収率39%)。
「脳血管疾患等リハビリI」は、脳血管疾患、脳外傷、脳腫瘍(しゅよう)などを対象にし、専従の常勤医師二人以上、専従の常勤理学療法士五人以上、専従の常勤作業療法士三人以上、専従の言語療法士一人以上などの条件を満たしているところです。
全国保団連では、該当患者数と回収率から全国で日数制限によりリハビリを打ち切られた患者数は、「脳血管疾患等リハビリI」で約四万五千人になると推計。ほかの疾患を含めれば「二十万人以上」が「リハビリの継続ができなくなっていることが予想される」と分析しています。
この問題で全国保団連が十月末に発表した中間集計では、「脳血管疾患等リハビリI」で六千八百七十三人がリハビリを打ち切られています。