2006年11月28日(火)「しんぶん赤旗」
これでは生活できない
自立支援法見直して 障全協が中央行動
「障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会」(障全協、吉本哲夫会長)は二十七日、障害者自立支援法の見直しなどを求めて「第四十回中央行動」を国会内で行いました。全国から障害者ら百六十人が集まり、省庁や各党国会議員に要請しました。
厚生労働省との交渉では、三十人もの参加者が発言を希望。口々に、障害が重いほど負担が重くなる「応益負担」や、必要なサービスを受ける妨げになっている「障害程度区分」にもとづく認定など、「障害者自立支援法が、自立を阻害している」と訴えました。
要請終了後も、障害を持つ子どもの母親が「子どもの障害を苦にした心中がニュースになったが、わたしも死のうと考えたことがある。応益負担をやめてください」と、同省担当者に訴えるなど、同法への怒りが集中しました。
重度の障害を抱えながら作業所に通っている男性(55)=鹿児島市=は、応益負担によって、作業所で働いて得る工賃よりも施設利用料が高くなりました。「働きたいと夢を持っていた仲間も、辞めた。みんな食費を切り詰めてこらえている。わたしたち重度の障害者は生きることすら危うい」と訴えました。
また、障害程度区分にもとづく認定をめぐって、「認定を受けたらホームヘルプの時間が減り、入浴も満足にできなくなった」「これでは生活が成り立たない」など、サービス水準が切り下げられている実態が報告されました。
厚生労働省の担当者は、応益負担と障害程度区分の見直しについて「与党において議論していることであり、その結論を得てから検討したい」と回答。会場からは「どっちを向いてるの。わたしたちの話を聞いて」と声があがりました。
国会議員への要請に先だって開かれた集会では、日本共産党の小池晃参院議員があいさつしました。