2006年11月26日(日)「しんぶん赤旗」
全道から1万 教基法守れ
組合超え「たたかい これから」
「参加者は一万人を超えました」とアナウンスが流れると、「ウォー」という歓声と拍手がわきあがりました。安倍内閣と自民、公明両党が教育基本法改悪案の採決を強行し与党単独で衆院を通過させた暴挙に抗議し、法案の廃案を求める「11・25全道一万人集会」が二十五日、札幌市の大通公園で開かれました。
高校生も「意見聞いて」
北海道労連などで構成する憲法改悪反対道運動推進センター、北教組、自治労などが加わる道平和運動フォーラム、ほっかいどうピースネットの三団体でつくる「教育基本法の改悪をとめよう! 北海道連絡会」がよびかけた共同の大集会。同公園には、ヒルマン監督が「教基法改悪シンジラレナ〜イ」と驚いているプラカードや、「子どもたちを大切に 教基法を守り、生かそう」「ストップ教基法改悪」と書いた色とりどりののぼりを林立させ、ぎっしり埋めた参加者が全員で「頑張ろう」を唱和。「たたかいはこれから」との熱気がみなぎりました。
壇上から、教職員、父母、若者や北海道大教育学部の学生らが発言しました。Aさん(25)=医療事務=は「戦争しないと誓った憲法九条と一緒に生まれた教育基本法を、子どもの未来のために守りましょう」とよびかけました。
集会は、連合加盟の北教組、全労連加盟の道高教組などすべての教職員組合から参加。道東の根室や釧路からは前日午後に、北端の稚内からは夜明け前に、バスを借り切り、出発しました。
稚内から六時間かけてやってきたBさん(44)=社会科教師=は「教基法への思いや大切さは一時間かけてもしゃべり足りません。いま、経済で格差社会のことを教えていますが、子どもたちは現実の格差で苦しみを感じています」。
旭川の西側にある沼田町からは朝六時半起きで女子高校生二人が参加しました。「なんで戦争で知らない誰かのために命をささげなくちゃいけないの。実際に私たちを見て、意見を聞いてください」と訴えました。
集会終了後、札幌の街を二コースでデモ行進し、アピールしました。
北海道では、改悪案の衆院強行採決以降も共同が広がり、十八日に旭川で四百人が、二十二日に函館で二千人が参加するなど、各地で集会やデモをくり広げています。