2006年11月11日(土)「しんぶん赤旗」
大分・別府 タウンミーティング
県教委職員、市民に紛れ発言
政府の指示→4人で分担→「個人」で出席
大分県別府市で二〇〇四年十一月二十七日に実施された政府主催の「教育改革タウンミーティング」で、内閣府からの指示を受けた大分県教育委員会の職員が「やらせ質問」をしていたことが十日、わかりました。
県教委によると、タウンミーティングが開催される五日前の十一月二十二日、内閣府から、文部科学省と協議した四項目の発言内容の文案が県教委にファクスで送付されました。その直後に、内閣府から電話があり、四項目の発言内容について、人選して発言をするように依頼がありました。
内閣府の依頼について県教委は内部で検討し、発言を職員四人で分担。
当日は土曜日で、四人は個人として私服で出席し、それぞれが内閣府の文案の趣旨に沿って質問をしました。肩書について「公務員」と名乗った職員もいたといいます。
なかには、「わが国の教育のあり方を根本にまでさかのぼった大胆な改革をすることが必要なのではないか」などと、内閣府の文案そっくりの発言もありました。
内閣府が指示した発言内容は、教育基本法改正、義務教育の財源保障のあり方、社会人・職業人教育、学校・家庭・地域の連携などです。
大分県教育庁企画調整室の小野嘉久室長は「議論を操作したといわれても仕方がない。やらせ質問で県民に迷惑をかけて申し訳ない」と陳謝しました。