2006年11月10日(金)「しんぶん赤旗」
「やらせ」 8回中5回
教育タウンミーティング 政府が調査報告
青森県八戸市で開かれた政府主催の「教育改革タウンミーティング(TM)」で、教育基本法改悪法案に賛成するよう政府・文部科学省が「やらせ」をした問題で、内閣府は九日、青森を含め八回の教育改革TMのうち五回のTMで「やらせ」があったとする調査結果を明らかにしました。同日の衆院教育基本法特別委員会理事会に報告したもの。
「やらせ」が政府・文科省の手で広い範囲に行われていたことを裏付けるもので、教育基本法改悪法案を提出する資格が問われます。
新たに「やらせ」が判明したのは、岐阜市、松山市、和歌山市、大分県別府市の四カ所で行われたTM。岐阜と松山については、文科省が質問項目を作成し、県教育委員会に送っていました。
和歌山と別府では、内閣府が質問案を作成し、文科省と調整した後に県教育委員会に送付。内閣府で教育関係を担当した職員三人は文科省からの出向者でした。
全体の発言者数と「やらせ発言」は、岐阜で十一人中四人、松山で八人中一人、和歌山で十二人中四人、別府で十四人中四人。松山では発言者の座席指定をしなかったため、依頼者は一人しか指名できませんでした。
政府の依頼にもとづいて、松山市の会場では「新しい時代にふさわしい教育基本法となるよう、改正することが必要ではないか」という参加者からの「やらせ質問」がありました。