2006年11月8日(水)「しんぶん赤旗」
学力テスト
教育長、ランク付け撤回
東京・足立区 予算差別方針変えず
足立区教育委員会が都と区の学力テストの結果で来年度の教育予算の一部に差をつける方針を打ち出した問題について、同区の内藤博道教育長は七日の区議会文教委員会で、この方針は変わらないとしながら、「基準表によるランク付けの採用はやめようと考えている」と答えました。
同区教委は、学力テストの結果など六項目の査定基準に基づき、学校をAからDの四段階にランク付けし、ランクごとに予算配分に格差を設ける方針を示していました。これに対し、七日までに百件以上の批判的な意見が区教委に寄せられています。
日本共産党のさとう純子区議は、十月の決算特別委員会での内藤教育長の「教育は数字を追うようになったら終わりだ」との発言をあげ、学力テストの結果で予算に差をつけるやり方を批判しました。内藤氏は「教育には数値目標が必要だ」「がんばる学校を応援する」と正当化し、学力テストの結果で予算に何らかの格差をつける方針には変更がないことを示しました。
同党区議団はこれまで、「がんばっていない学校などない」「困難な学校にほど重点的に支援を」と主張し、学校選択制と一体となった学力テストについて、教育基本法の精神から離れたものと厳しく批判してきました。