2006年11月8日(水)「しんぶん赤旗」
貸金業法改正案が審議入り
金利引き下げただちに
佐々木議員主張
衆院本会議
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サラ金など貸金業者への規制を強化し、多重債務問題の温床である「グレーゾーン金利」の撤廃などを盛り込んだ貸金業規制法等改正案の審議が七日、衆院本会議で始まりました。日本共産党の佐々木憲昭議員は「利息制限法をはるかに超える金利を有効とみなす制度を、なぜ長年にわたって放置してきたのか」と政府の責任を問いました。
法案は▽出資法の上限金利の引き下げ▽グレーゾーン金利を条件付きで「有効」とした「みなし弁済規定」の廃止▽貸し付け総額の規制▽「命が担保」の生命保険契約の禁止――などが骨子。山本有二金融担当相は「貸金業の適正化を図るため」と趣旨を説明しました。
佐々木氏は法案について「これ自体は一歩前進」と述べました。
その上で、九月に自民党が発表した法案骨子に、当面高金利を温存する「特例」と、利息制限法の事実上の利上げが盛り込まれた経緯を追及。「サラ金業界から献金を伴う猛烈な巻き返しがあったのではないか」とただしました。
法案が金利引き下げを「三年後をめど」としている点については「ただちに引き下げるべきだ」と述べました。利息制限法の上限金利も「引き下げるべき」としました。
山本金融担当相は「法案には総合的かつ抜本的な施策を盛り込んだ」と、趣旨説明の内容を繰り返すにとどまりました。