2006年11月8日(水)「しんぶん赤旗」
沖縄新基地
国「どの方向からも着陸」
赤嶺議員追及 住宅上空飛行は必至
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久間章生防衛庁長官は七日の衆院安全保障委員会で、在日米軍再編に基づき沖縄県名護市に建設を計画しているV字形滑走路を持つ米軍新基地について、「緊急時の場合は、どういう方向からでも着陸することはあり得る」と述べ、地元自治体と政府が交わした約束に反して滑走路二本の双方向使用を認めました。日本共産党の赤嶺政賢議員の追及に対する答弁です。
これまで政府は、V字形の滑走路のうち、着陸の場合は陸側の滑走路を、離陸の場合は海側の滑走路を使い、住宅地上空の飛行を回避すると説明してきました。地元・名護市、宜野座村と交わした基本合意書(四月)でこのことを明記しています。双方向に使用されれば、重大事故につながる住宅上空の飛行は避けられないものになります。
赤嶺氏の追及に北原巌男防衛施設庁長官も「地元説明は通常の運用を念頭に置いていた。(緊急時については)地元首長と話はしていない」と約束違反を認めました。
この問題では、米側が滑走路両端の計四カ所に進入灯を設置するよう求め、日本側も容認していると報じられています。
赤嶺氏の追及に、久間長官は「進入灯をどういうふうに付けるかはこれから先、詰めていく話だ」と述べ、その可能性を否定しませんでした。
赤嶺氏は、嘉手納基地や普天間基地で、深夜早朝の飛行をしないとの日米合意が日常的に破られている沖縄の実態を突きつけ、「米軍が『緊急時』といっても、(結局)『どんな場合でも』ということになる」と批判しました。