2006年11月5日(日)「しんぶん赤旗」
“基地いらない”連帯
グアム・沖縄・横須賀・岩国 シンポ
唯一の道 米軍帰れ
赤旗まつり
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シンポジウム「基地強化ノー、広がる国民のたたかい」が四日、開かれました。米軍基地強化に反対してたたかう各地の住民代表が参加、運動を交流しました。沖縄米海兵隊の移転先であるグアム島からも住民代表が参加しました。
パネリストとして、沖縄・名護市から「ヘリ基地反対協議会」代表委員の大西照雄さん、神奈川・横須賀から「原子力空母NO青年実行委員会」の藤原正史さん、山口・岩国から山口県平和委員会筆頭代表理事の久米慶典さん(前日本共産党県議)、そしてグアムから先住民チャモロ族の自決権を主張する団体「チャモロ・ネーション」代表のデビー・キナタさんが出席しました。
司会をかねて日本共産党の仁比聡平参院議員が参加しました。
シンポでは、三兆円もの日本国民の血税をつぎこむ米軍再編で、沖縄の米海兵隊をグアムに移転することが、同時にグアムの住民を苦しめることにつながることへの怒りの声があがり、ともにたたう決意を新たにしました。
大西さんは「V字形新沿岸案は普天間基地をこえた悪魔の要塞(ようさい)基地である」と糾弾。米軍基地再編成に対するたたかいは「全国は一つ」と強調し、再編問題を最大の争点とする沖縄知事選挙の勝利をはじめ、グアムへの米海兵隊移転反対のとりくみなどに連帯を表明しました。
藤原さんは「自然豊かな横須賀を米軍の殴り込み部隊と共存させるのは絶対許せない」として、ロングラン宣伝を実施し、シール投票で九割の青年が反対を投じたと紹介。「事実を伝えれば、自分の問題だと受けとめてくれる。岩国に続いて市民の圧倒的な意思を示したい」とのべました。
久米さんは「空母艦載機の岩国への移転が強行されるなら、アジア最大規模の巨大米軍基地が出現することになる」と強調。移転反対に投票した市民が約九割にのぼった旧岩国市での住民投票のとりくみの経験について報告。「全国と連帯して、ねばり強くたたかいたい」と話しました。
デビー・キナタさんは「米政府は私たちの意見を聞かずに移転を決めた。移転でグアムは何ら潤わない。それどころか、経済は破壊され土地も奪われる」とのべ、「日本国民が米軍に苦しめられていることはよく知っている。さらに苦しみを強いるのは許されない。どの国も米軍はいらない。唯一の道は“ヤンキーゴーホーム”」と訴えると、会場から「そうだ」の共感の声があがりました。
広島県から参加した男性(53)は「岩国基地の米軍機が真上を飛んでいる。全国は一つの思いが、ふつふつとわいてきた。私たちの税金によるグアムへの移転がグアムの住民を苦しめることに怒りが込みあがってくる。仲間にこの思いを伝えたい」と話していました。