2006年11月5日(日)「しんぶん赤旗」

対米不信が激増

英国・イスラエル・カナダ・メキシコ

“平和への脅威”


 【ロンドン=岡崎衆史】米国は身近な同盟国や隣国からも「世界平和の脅威」とみなされている―英紙ガーディアンは三日、英国やイスラエルなど米国との関係が最も親密な四カ国での世論調査の結果を伝え、イラク戦争以来これらの国の人々の米国不信が急激に強まっていると報じました。

 この調査によると、二〇〇一年以降米国の外交政策が世界をより危険にしたと考える人は、英国で69%。米国の隣国カナダで62%、メキシコで57%でした。安全保障を米国に大きく依存するイスラエルでさえ、米国が国際紛争の危険性を高めたと答えた人が36%に上り、安全にしたと答えた25%を上回りました。

 イラク戦争を正当化できないと答えた人は、メキシコで89%、カナダで73%、英国で71%と、三カ国の圧倒的多数が戦争を批判。唯一イスラエルで、戦争賛成の59%が反対の34%を上回りました。

 一方、英国では、ブッシュ大統領を平和への「大きな、もしくはある程度の脅威」と考える人は75%で、核実験を強行した北朝鮮の金正日総書記の69%、イランのアハマディネジャド大統領の62%を上回りました。二カ国は、フセイン政権下のイラクとともにブッシュ氏が平和への脅威として「悪の枢軸」と名指しした国です。

 英国で、ブッシュ氏よりも平和への脅威とみなされた人物は、87%の人が挙げた国際テロ組織「アルカイダ」指導者のウサマ・ビンラディン容疑者のみでした。


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