2006年11月5日(日)「しんぶん赤旗」

中国とアフリカ48カ国首脳会議

元首・首相41人出席


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(写真)人民大会堂で始まった中国・アフリカ協力フォーラム首脳会議絞4日、北京(菊池敏也撮影)

 【北京=菊池敏也】中国・アフリカ協力フォーラム首脳会議が四日午前、北京の人民大会堂で開幕しました。中国とアフリカ四十八カ国の首脳らが一堂に会し、「友好、平和、協力、発展」をテーマに、中国とアフリカの「新型の戦略パートナーシップ」の強化、発展を討議します。

胡主席が支援8項目発表

 会議に参加したアフリカ四十八カ国のうち、三十五カ国が大統領などの元首、六カ国が首相を派遣しました。ムベキ・南アフリカ大統領、ムバラク・エジプト大統領ら、アフリカ首脳の大多数が顔をそろえました。

 開幕式で演説した中国の胡錦濤国家主席は、新たな情勢のもとで中国とアフリカの「共通の利益は拡大している」と指摘。双方がたえず関係を発展させることは、「発展途上国の団結や協力の促進、公正で合理的な国際政治・経済新秩序の推進にも役立つ」と強調しました。

 胡主席は、「新型の戦略パートナーシップ」を推進するため、アフリカ諸国への援助規模を二〇〇九年までに〇六年の二倍に増やすほか、今後三年間で三十億ドルの優遇融資をするなど、八項目の対アフリカ援助策を発表しました。

 エチオピアのメレス首相は、「貧困と立ち遅れがアフリカのあらゆる試練の根源であり、中国・アフリカの新型の戦略パートナーシップはアフリカの経済発展により関心を払うべきだ」として、双方の経済協力の発展を希望しました。

 アフリカ連合(AU、加盟五十三カ国)議長のサスヌゲソ・コンゴ共和国大統領は、首脳会議で採択される予定の「北京宣言」と「行動計画」に触れ、これにより今後三年の中国・アフリカ協力が「新段階」へまい進することに期待を表明しました。

 また、アフリカで中国が平和維持活動に参加していることを評価するとともに、アフリカが直面するかんばつ対策、砂漠化防止の課題でいっそうの協力を求めました。

 同日午後、北京の人民大会堂で開かれた中国・アフリカ企業家大会で中国の温家宝首相は、二〇一〇年の中国・アフリカ間の貿易総額を一千億ドル(十一兆七千億円)にする目標を提起しました。


中国の援助策

 【北京=菊池敏也】中国の胡錦濤国家主席が四日、中国・アフリカ協力フォーラム首脳会議で示したアフリカ援助の八項目は次の通りです。

 (1)対アフリカ援助を拡大し、二〇〇九年の援助規模を〇六年比で二倍化

 (2)今後三年間に三十億ドルの優遇借款と二十億ドルの優遇バイヤーズクレジットを供与

 (3)五十億ドル規模の中国・アフリカ発展基金を設立

 (4)アフリカ連合(AU)会議センター建設を援助

 (5)重債務国・最貧国に対して〇五年に返済期限を迎えた政府無利子借款の債務を免除

 (6)最貧国の対中輸出商品に対するゼロ関税品目を百九十から四百四十余りへ拡大

 (7)今後三年間にアフリカに三―五カ所の海外経済貿易協力区を設立

 (8)今後三年間に一万五千人の各種人材の養成をはじめ、農業・医療・教育分野での援助


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