2006年11月3日(金)「しんぶん赤旗」
教育基本法
改悪強行許さない
東京・日比谷 2300人“政府包囲しよう”
政府・与党による衆院での教育基本法の改悪強行を許さないと二日夜、二千三百人が東京・日比谷野外音楽堂で「教育基本法改悪阻止11・2中央大集会」を開きました。小雨のなか参加者で埋まった会場に「戦争する人づくりやめて」のプラカードやパッチワークの横断幕がゆれました。
志位委員長があいさつ
「強行などとんでもない」と大阪府吹田市からかけつけた中学校教員(55)。「内閣もかわって審議をやり直すのは当然です。一人ひとりの子どもを大切にしようというのが教基法の精神。ぞんざいな扱いは許されない」。集会に初参加の茨城県つくば市の男性(22)は「『改正』して一体どうなるのかがよくわからない。国民が知らないうちに採決強行するのはとんでもない」と言います。
全労連の坂内三夫議長は「国民が求めているのは、国家のための人づくりである教基法改悪でなく、いじめや高校履修もれ問題だ」と指摘し、今月中旬にも衆院通過を狙う政府・与党の姿勢を批判。運動は世論を確実に動かしている、さらに運動を広げようと呼びかけました。
日本共産党の志位和夫委員長が情勢報告をかねたあいさつをしました。「教基法を改悪したら、どんなひどいことになるかが教育現場の実態で明らかになりつつある」と強調。いじめ問題でも、教基法が改悪されれば、競争教育の激化でストレスが強まり、事態は悪化すると告発しました。教基法改悪許すなの声で政府を包囲し、廃案に追い込もう、共同のたたかいを広げようと呼びかけました。
公務や民間の労働者がたたかいの決意を表明。神奈川の新日本婦人の会の会員たちが人形劇を披露しました。「国会議員に一万枚の要請はがき運動をすすめている」(和歌山県教組)「自治体要請をすすめ、教組間の共同の集会を実現」(埼教組)と次々と発言しました。
「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」呼びかけ人の小森陽一・東京大学教授、日弁連の伊藤誠一副会長が連帯あいさつしました。全商連の国分稔会長が閉会あいさつし、終了後、国会へデモ行進しました。大集会は、教育基本法改悪を許さない各界連絡会、教育基本法全国ネットワークがよびかけました。