2006年10月29日(日)「しんぶん赤旗」
学童保育 重大な岐路
全国研究集会 量・質の拡充もっと
名古屋
第四十一回全国学童保育研究集会が二十八日、二日間の日程で名古屋市内で始まりました。全国学童保育連絡協議会、愛知学童保育連絡協議会の主催。全国から学童保育関係者や保護者ら約四千三百人が参加しました。
全国学童保育連絡協議会の山本博美会長が基調報告し、学童保育は政府が進める「放課後子どもプラン」により重大な岐路に立っていると指摘。「学童保育を量的、質的に拡充する制度・施策を国と自治体がつくるのか、『全児童対策事業』と一体化され学童保育が廃止される流れをつくるのか、私たちの運動が正念場を迎えている」と呼びかけました。
その上で山本氏は、入所児童が急増している問題にふれ、「この一年間で学童保育数は五百四十九カ所増えたが必要な数だけ増えてはいない。学童保育数を飛躍的に増やしていくことが待ったなしの課題」と訴えました。
特別報告で保護者を代表し、三人の子どもを学童保育に通わせる名古屋市の女性は、「学童という安定した基盤があったから、思いっきり働くことができた。今後とも学童の発展に精いっぱい努力したい」。指導員を代表し、山形県天童市の女性は「子どもや父母たちに“つらいとき、そばにいるよ”というメッセージを送り続けることが、指導員の仕事だ」と述べました。
中央大学の横湯園子教授が「語ること、聴きとられること」と題して記念講演。いじめなどの課題について語りました。日本共産党の、せこゆき子元衆院議員、村瀬たつじ名古屋市議団長が来賓出席、紹介されました。