2006年10月29日(日)「しんぶん赤旗」

幸せな社会を子どもに

教育基本法改悪させない

埼玉 組合の違い超え1000人


 埼玉県内の教職員組合、市民団体、研究者などでつくる実行委員会(委員長=高橋哲哉・東京大教授)の主催で二十八日、「教育基本法・憲法改悪をゆるさない一〇・二八県民大集会」が、さいたま市浦和区の北浦和公園で開かれ、所属する組合の違いを超えて約千人が参加しました。改悪法案の廃案を求める集会アピールを採択し、JR浦和駅前までパレードしました。

 あいさつした大田堯・東京大名誉教授は、「人間が持っている、自らを変える能力こそが学習権の根拠であり、それを保障するのが教育です」とのべ、教育基本法改悪によって、教育を国の望むような「人づくり」の手段にしようとしていると批判しました。集会では「県内全市町村の教育長と懇談したが、今の臨時国会で『改正』すべきではないという声が多かった。この一致点を大切にたたかっていく」(浅井勉・埼教組委員長)、「教育をめぐる問題の根本的な解決は、教育基本法を生かすことにある」(中山福二弁護士)などの発言がありました。

 日本共産党の塩川鉄也衆院議員は「『日の丸・君が代』強制をめぐる東京地裁判決によって、教育基本法改悪案の問題点が明らかになりました。徹底審議を求める立場で頑張ります」とあいさつ。社民党の日森文尋衆院議員、民主党の秦哲美県議があいさつしました。

 生後八カ月の息子と参加した主婦(22)は「以前から押し付け教育は良くないと考えていましたが、この子が生まれて『守るのは私たち、おとななんだ』と強く思うようになりました。この子に幸せな社会を残さなければ」と話していました。


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