2006年10月27日(金)「しんぶん赤旗」
リハビリ打ち切り6873人
保団連調査
医療保険の日数制限 20都府県で
今年四月から公的医療保険がきくリハビリテーションの日数に制限が設けられたため、少なくとも二十都府県で六千八百七十三人が、脳梗塞(こうそく)など脳血管疾患等のリハビリ治療(日数制限・発症から百八十日)を打ち切られたことが、全国保険医団体連合会(保団連、住江憲勇会長)の調査でわかりました。二十六日に国会内で開かれた、リハビリ日数制限の撤廃を求める集会で報告されました。
調査は九月下旬から十月中旬に、リハビリスタッフの配置が手厚い「脳血管疾患等リハI」の届け出をしている医療機関を対象に実施。今月二十四日までに、二十都府県の二百八十八医療機関から回答がありました。保団連は「他の疾患を含めると、リハビリを受けられなくなった患者が大量に存在していることは確実」と指摘しています。
調査では「発症から百八十日を経過しても回復の見込みは高い」「(機能を)維持していくには相当な努力が必要」「患者を見捨てるようなものだ」など、制限の撤廃を求める意見が多数寄せられました。
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二十六日の参院厚生労働委員会で日本共産党の小池晃議員は、保団連の調査結果を示してリハビリ日数制限の撤廃を要求しました。
柳沢伯夫厚労相は「一律的に打ち切ることはしない」と答弁。
小池氏は、厚労省は「実態調査」をするとしているが、「問題があるから調査せざるをえないのだから、緊急にいったん(日数制限を)やめるべきだ」と要求しました。