2006年10月25日(水)「しんぶん赤旗」
都知事選
吉田万三氏が出馬表明
「石原都政の横暴止める」
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「革新都政をつくる会」から、来春の東京都知事選に出馬を要請されていた元足立区長で歯科医師の吉田万三氏(59)は二十四日、革新無所属・日本共産党推薦で出馬すると表明しました。
吉田氏は同日、千代田区のエデュカス東京で開かれた「革新都政をつくる会」の臨時総会に出席し、三つの目標を内容とする協定書を交わし、「むだ遣い、教育現場への強引な介入、都政の私物化、数々の暴言など、やりたい放題の石原知事を一刻も早く退陣させなければ、安心して暮らせる東京をつくることはできない」と出馬の決意をのべました。
その後、都庁で記者会見した吉田氏は、都民のくらしについて、税金、医療、年金、介護保険の負担増に直撃され、医療現場では病人であっても経済的理由で患者になれず、孤独死も増えている深刻な実態が広がっていることを指摘しました。
石原都政は、都民のくらしを支える都政が求められているのに、オリンピック招致を理由に大型開発にばく大な税金をつぎ込もうとしているとのべ、「税金の使い方の優先順位をかえ、くらし、福祉、医療、教育、営業を守り、都民を応援する都政に切り替えたい」と強調しました。
そのためには石原都政に心を痛める多くの人たちをはじめ、さまざまな団体、政党、無党派の人たちと力を合わせることが必要だとし、「石原都政の横暴をくい止め、都民の中に都政転換の共同を広げる先頭に自ら立ちたい」と表明しました。
会見には、同会に参加する日本共産党の若林義春都委員長らが同席しました。
吉田氏と革新都政をつくる会
都知事選の三つの目標
東京都知事選に立候補を表明した吉田万三氏と「革新都政をつくる会」が二十四日交わした「三つの目標」と、吉田氏の略歴はつぎのとおりです。
(1)ストップ「格差と貧困」。税金の使い方をきりかえて、くらし・福祉、医療・教育、営業を守り、都民にあたたかい、安心してくらせる東京をめざします。
(2)オリンピックに名をかりた大型開発を見直し、みどりと環境優先、安全で住み続けられる街、東京をめざします。
(3)憲法・教育基本法・地方自治法を守り、その精神で都民が平和でのびのびと働き学ぶことのできる東京をめざします。
吉田万三さんの略歴 一九四七年、東京都目黒区生まれ。七五年、北海道大学歯学部卒。大田病院歯科に就職後、八丈島に歯科開設のため赴任、足立区の蒲原歯科診療所を開設して所長に。九六年九月、足立区長に当選。九九年六月まで「区民が主人公」の立場で、大型事業を抑えて暮らし・福祉・営業を優先する区民施策をすすめる。現在、蒲原歯科診療所長、東京民主医療機関連合会副会長。