2006年10月23日(月)「しんぶん赤旗」
改憲手続き法案
26日に質疑入り狙う
衆院憲法特 自民が主張
今国会成立へ 動き加速
憲法改悪のための改憲手続き法案の成立に向けた与党の動きが加速しています。自民党は衆院憲法調査特別委員会での二十六日からの質疑入りを提案、論点ごとに小委員会を設置することまで求めています。
与党は、同法案を今国会の「最重要法案」のひとつと位置付けてきました。安倍晋三首相も“五年以内改憲”の手始めに「まずは手続き法である国民投票法案がこの国会で成立することを期待している」(十一日)などと繰り返し答弁しています。
自民、公明がここにきて審議を加速させる動きをしているのは、安倍政権のもとで、強硬な改憲派が力を増していることも背景にあります。自民党は、党内の「憲法調査会」を格上げし、「憲法審議会」に改めることを決めるなど改憲に向けた取り組みを強化しています。
憲法調査特別委の中山太郎委員長(自民党)は理事会で日程協議に入る前から「この国会中に成立させたい。衆院で十一月中に採決し、参院に送付することになるのではないか」(十八日)と衆院通過の具体的な時期まで示すなど、異常な対応をしています。
同法案をめぐっては、先の国会の会期末に提出(五月二十六日)された与党案のほかに、民主党案も提出されています。
十九日の同特別委では、自民党の船田元理事が「法案の中身はほとんど一致している。一致していない部分も今後の話し合いで十分一致が可能な状況だ」と民主党との修正合意に自信をみせました。船田氏は「参議院の方々にもできるだけ早く議論の受け皿を設けていただけるよう衆議院の側からも働きかけていきたい」とものべ、衆院通過後をにらむ発言までしています。