2006年10月17日(火)「しんぶん赤旗」

政治の流れと共産党

高金利正す「一番熱心な党」

大阪(定数3) 宮本 たけし


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(写真)高金利引き下げを求める集会であいさつする宮本さん=大阪市

 「あの大手サラ金『武富士』の悪事を暴き、会長逮捕にまで追い込んだ庶民の味方」―演説会で、私はよく、このようにご紹介いただきます。

 二〇〇三年五月、私は参院個人情報特別委員会で、サラ金「武富士」と警察との癒着を示す資料を暴露し追及。それがきっかけとなり、その年の年末、事件はついに「武富士」会長逮捕という事態にまで発展しました。

◇  ◇

 今年六月、「クレジット・サラ金・商工ローンの金利引き下げ」を求める全国キャラバンが大阪入り。大阪弁護士会や司法書士会が後援する「高金利引き下げ市民集会」が大阪市内で開催され、私も来賓として参加しました。毎年八千人近い方が「経済的事由」の自殺に追い込まれ、その大半が「高金利・多重債務」だとの告発に怒りがこみ上げました。いわば毎年、阪神・淡路大震災が一回以上発生し続けているに等しいのです。

 私は〇四年三月、参院予算委員会で当時の竹中平蔵金融担当相に「上限金利を利息制限法の上限15%ないし20%に引き下げ」よと迫りました。府下各地の街頭演説でこのことを訴えていると、終えた後に「実は…」という相談が寄せられるなど、いまやグレーゾーン金利の撤廃は一刻を争う課題となっています。

 先日私の訴えを聴いたという方から激励のメールが届きました。「娘が過去にサラ金から多額の借金をして苦労した事がある」というその方は、「最近では大手銀行がサラ金と提携して申込書のDM(ダイレクトメール)が頻繁にきます。この行為は銀行のモラルを著しく低下させていますね」と書かれ、民主党が自民党と結局は同じ体質だということもよくわかったとのこと。「来年の選挙は宮本さんに入れる」と結ばれていました。

◇  ◇

 いよいよ現在開会中の臨時国会に貸金業規制法の改定案が提出されますが、「少額・短期」の融資に高金利を認める「特例措置」が盛り込まれようとしています。しかも五十万円未満や百万―五百万円の融資では金利引き上げにさえなるというひどいものです。絶対に許せません。

 この背景に貸金業界の政治団体「全国貸金業政治連盟」の政界工作があることが明らかになりました。サラ金業界はパーティー券代や講演料などの名目で五閣僚を含む与党政治家などに、三年間で二千万円近い資金提供を行ってきました。公明党にも「新聞代」などの名目で二百三十万円が渡っています。一方、民主党議員もパーティー券を買ってもらっていることが明らかになっています。金の力で政治をゆがめ、庶民を泣かせて「ぬれ手で粟(あわ)」の大もうけ…がまんならない構図です。

 先日ご招待いただいた大阪弁護士会新会館の竣工(しゅんこう)祝賀会でも「高金利の問題は共産党が一番熱心にやってくれていますね」と声かけていただきました。企業・団体献金を一円たりとも受け取らない日本共産党だからこその働きです。「弱きを助け巨悪にたちむかう」――この私の政治信条は、日本共産党の値打ちそのものです。


 みやもと たけし 46歳。一九八〇年和歌山大学入学。一九九八年―二〇〇四年大阪選挙区選出で参院議員1期。現在、党大阪府政策委員長。


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