2006年10月15日(日)「しんぶん赤旗」
米軍HPから また消えた
こんどはグアム部隊増強計画
本紙報道の翌日
「またか」。思わず声をあげました。
米軍がホームページに公表している文書に基づいて、本紙が日本政府の「安全保障政策」を批判した直後、ホームページから当該文書が削除または改編されるケースに今回も出くわしたからです。しかも今度は九十一ページに及ぶ文書が丸ごと消されたのです。
消された文書は、米太平洋軍が七月に作成し、九月下旬に公表した「グアム統合軍事開発計画」(GIMDP)=写真=です。地球規模の米軍再編の一環として、在沖縄海兵隊の移転をはじめ、グアムでの部隊増強と基地整備の具体的な計画をまとめたものです。
本紙は九月二十八日付一面トップで同文書の内容を報じ、「沖縄の負担軽減」という口実でグアムに建設される海兵隊用住宅が、沖縄以外から移転される部隊も使用する可能性を指摘しました。
ホームページから消えたのはその翌日でした。「朝日」十二日付がてん末を報じました。「日本政府がクレームをつけたため」だというのです。
米軍再編は、安倍内閣の最重要課題の一つという位置付けです。そうであるなら、都合の悪い文書を国民の目に触れないようにするという姑息(こそく)な手段を取るのではなく、正々堂々とやったらどうでしょうか。(岳)