2006年10月15日(日)「しんぶん赤旗」
教基法改悪案を廃案に
2万7千人の声響く
子どもたち・私たち・日本の未来がかかった たたかい
10・14大集会 東京
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「教育基本法改悪法案をみんなの力をあわせて廃案に追い込みましょう」の訴えに二万七千人の大きな拍手と「よーし」の声が響き渡りました。「教育基本法」と書かれたハートの形の風船やビニール傘、むしろ旗が揺れます。「10・14教育基本法改悪反対大集会in東京」(実行委員会主催)が十四日、東京・明治公園で開かれました。
安倍政権が狙う臨時国会での教基法改悪の強行を許さないと、開会二時間前から公園入り口は入場の列が続きました。埼玉・上尾市の障害児学校教員(34)は「これだけの人が集まってびっくり。職場でこの集会のことを伝え、障害児教育は教基法があってこそと語り合いたい」と声が弾みます。
乳母車を押しながら千葉市の民商会員(32)は「わが子の未来のためにも、子どもたちを競わせようとする安倍内閣から、教育を守ろうという気持ちがわきました」。そろいのピンクのスカーフで三百人が参加した都教組北多摩東支部の磯崎四郎委員長(53)は、「支部としてかつてない参加。集会を力にさらに行動を強めていきたい」と意気込みます。
都教組の中山伸委員長が開会あいさつし、全労連の坂内三夫議長が「教基法改悪案は憲法違反。子どもたち、私たち、日本社会の未来がかかったたたかいに力をふりしぼろう」と訴えました。
各界から評論家の佐高信氏、東京・国立市の上原公子市長があいさつ。日本共産党の志位和夫委員長が国会情勢を報告し、社民党の福島瑞穂党首のメッセージが読み上げられました。
母親や障害者、宗教者が次々とリレースピーチ。小学校二年生を担任する教員が「どの子も自分の生き方を決める権利があるんです」と訴えると、ひときわ大きな拍手に包まれました。集会後、新宿など三コースに分かれてデモ行進しました。
志位委員長あいさつ
日本共産党の志位和夫委員長は、前国会の論戦を通じて、政府提出の教育基本法改定案が、子どもの未来を奪い、憲法に反する二つの大問題を持っており、廃案にするしかないことが明らかになったと指摘。東京都の「日の丸・君が代」の強制に対し、違憲・違法とした九月二十一日の東京地裁判決は、「私たちに勇気と希望をあたえた」とのべ、その画期的な意義について解明しました。
さらに安倍首相の「教育再生」プランは、子どもたちを激しい競争にかりたて、「勝ち組」「負け組」へふるいわけるメニューが満載されているとし、公立の小中学校を「恐ろしい弱肉強食の世界にしてしまう」と批判。「教育再生」どころか“教育破壊”だとのべ、「改悪法案を、みんなの力で必ず廃案に追いこもう」と呼びかけました。