2006年10月12日(木)「しんぶん赤旗」
北朝鮮核実験
戦争避け外交解決を
井上議員提起 首相“平壌宣言の精神で”
参院予算委
「軍事的衝突、戦争はなんとしても避けなければならない。外交的平和的な解決が本当に大事だ」―日本共産党の井上哲士議員は十一日の参院予算委員会で、北朝鮮の核実験問題について、こうのべて日本政府の対応をただしました。安倍首相は「軍事衝突は誰も望んでいない。そうならないように全力をあげなければならない」と答えました。
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井上氏は、米中韓の首脳も外交的解決で一致していること、韓国首相が国連決議に関連し「軍事政策を含めるべきではない。朝鮮半島で紛争があってはならない」とのべていることを紹介し、国際社会の一致結束した働きかけとともに、外交的平和的解決の大切さを訴えました。
そのうえで、「北朝鮮の安全保障にとって問題なのは戦力不足ではなく、国際社会とまともな外交関係がないことだ」と指摘。「国際的な無法行為の清算によって、各国とのまともで安定した外交関係を築いていく、このことが北朝鮮にとって最大の安全保障だということを道理をもって分からせていくことが大事だ」と迫りました。
安倍首相は「世界から受け入れられる国になれば、北朝鮮にも新たな未来が開けていく。北朝鮮がそういう道理を理解するようにわれわれも努力していかなければいけない」と同意を示しました。
井上氏は「関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図る」とし、核・ミサイル、拉致、歴史的問題の包括的解決の目標と方向を示した〇二年の日朝平壌宣言の重要性を強調。一部にある「六カ国協議は限界だ」「平壌宣言は破たんした」と「制裁」をエスカレートさせる議論は正しくないとして、「日朝平壌宣言にもとづいて解決すべきだ」と求めました。
安倍首相は「北朝鮮が日朝平壌宣言の精神に戻るように働きかけていかなければならない」と認めました。