2006年10月5日(木)「しんぶん赤旗」
偽装請負の実態調査
日本共産党 松下電器に是正求める
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日本共産党の「松下プラズマディスプレイ『偽装請負』問題調査団」(団長・吉井英勝衆院議員)は四日、松下プラズマディスプレイ(大阪府茨木市)の尼崎工場を視察し、親会社の松下電器産業本社の幹部や兵庫労働局に「偽装請負」の是正を求めました。
「松下プラズマディスプレイ」は松下電器の薄型テレビ用パネルをつくる子会社。松下電器が75%、東レが25%出資しています。同社は茨木工場での「クリスタル」グループのアクティス(現コラボレート)の「偽装請負」問題で二〇〇五年七月に大阪労働局から是正指導を受け、コラボレートは三日、「偽装請負」で事業停止命令を受けています。
松下側は、懇談のなかで、尼崎にある三つの工場で、コラボレートを含む四つの請負会社から労働者を受け入れていることを認めました。正社員三百人に対し、請負と派遣は八百人を占め、そのほとんどが請負だといいます。
「偽装請負」は、業務請負なのに、派遣のように発注企業の指揮管理下で働かせること。「偽装請負」で是正指導をうけた茨木工場では、松下の社員を請負会社に出向させることで指揮命令できるようにし「偽装請負」でないかのように装おうとしました。塩川鉄也衆院議員は、「新しい『偽装請負』の形だといわれている」と指摘。松下側は、この方針は「事前に大阪労働局と相談した」と釈明しました。
尼崎工場のある兵庫労働局では、吉井英勝衆院議員が「悪質な『偽装請負』だとわかって受け入れている企業も問題。きちんと調査して是正することが必要」と求めました。兵庫労働局の担当者は、「厳しく指導していく。臨検もしていく」と述べました。
調査団には、吉井英勝、塩川鉄也、高橋千鶴子の各衆院議員、山下芳生元参院議員、新町みちよ、宮田しずのりの各兵庫県議会議員らが参加しました。