2006年9月27日(水)「しんぶん赤旗」
集会禁止令のタイ
首都で教員・学生討論会
「市民としての抵抗」に200人
【ハノイ=鈴木勝比古】タイの大学教員と学生約二百人が二十五日、バンコクの国立タマサート大学で、「市民としての抵抗」と題し、クーデターに抗議する討論会を開催しました。
軍事政権は五人以上の集会の禁止令を出していますが、これを無視して約五十の大学から講師、学生が参加しました。情報警察が集会を監視し、記録しましたが、逮捕者は出ませんでした。
バンコクからの報道によると、学生たちは「民主主義の死」を象徴する黒い服を着て、民主主義を擁護する歌を歌い、クーデターで権力を握った民主改革評議会を非難しました。
同大学でジャーナリズムを学ぶ学生、アルンワナさんは「われわれの選択はタクシンか、戦車かだけではない」と述べて、クーデターを非難しました。チュラロンコン大学の政治学講師、カノクラットさんは「クーデターは改革の始まりではない。国民はみずからの政治的権利と政治への参加権を守らなければならない」と語りました。
同様の討論会が国立チュラロンコン大学でも予定されています。