2006年9月27日(水)「しんぶん赤旗」
「君が代」強制反対原告団
判決内容 国会で発信を
東京都教育委員会の「日の丸・君が代」強制を違法とした東京地裁の判決を受けて二十六日、勝訴した予防訴訟原告団が国会を訪れ、日本共産党の志位和夫委員長らと懇談しました。志位委員長は「憲法と教育基本法に基づいた、非常に重要な意義をもった判決です。安倍新政権との論戦でも正面からとりあげていきたい」と話しました。
この日は原告団と弁護団の七人が参加。石井郁子、緒方靖夫両副委員長も同席しました。都立高校教諭の宮村博・原告団共同代表が、委員長に判決文の写しや最終準備書面などの資料を手渡しました。
弁護団の山中眞人弁護士が判決について「(君が代の)起立、斉唱を一律に義務付けるのはおかしい、拒否の自由があると明言した、画期的な判断」と説明。「教育基本法が憲法一九条の価値を体現していることを明確にした」と話しました。
宮村氏は「報道の関心は新内閣発足に移っていく。判決の内容を国会の場からも広く発信していただきたい」と要望しました。
志位委員長は「都教委の指導は基本法改定の『先取り』。かたずをのんで裁判を注目してきた。困難なたたかいに挑んだみなさんに心から敬意を表します」と応じました。その上で、この日からの臨時国会で政府の教育基本法改悪法案が審議されることを挙げ、「国会前にこういう判決が出たことは非常に重要です。全力でとりくみたい」と話しました。