2006年9月23日(土)「しんぶん赤旗」
都に控訴断念求める
「君が代」訴訟原告申し入れ 強制通達撤回を
「日の丸・君が代」を強制した東京都教育委員会の「10・23通達」を違憲・違法とした東京地裁判決を受けて、同訴訟の原告団と弁護団、支援者らは二十二日、東京都の石原慎太郎知事と中村正彦教育長に対し、同通達とそれにもとづく懲戒処分を取り消し、控訴しないよう申し入れました。
申し入れに参加した原告の男性(60)は「判決が出て、多くの人から励ましの電話をもらっている。都の対応は納得できないが、あきらめず、頑張っていきたい」と話しました。
これに先立ち、原告・弁護団は、都議会の全会派を訪ね、都教委が通達を撤回し、控訴しないよう議会でも働きかけてほしいと求めました。
日本共産党は渡辺康信、大山とも子両都議が応対し、渡辺氏は「申し入れの内容を議会で取り上げたい」とのべました。
都知事が控訴方針
石原知事は同日の記者会見で、東京地裁の判決について、控訴する考えを表明。都教委が教職員に起立・斉唱を強制し、従わない教職員を処分してきたことについて「処分を受けるのは当たり前だ」とのべ、これまでの方針を変えない考えを示しました。