パキスタン国会訪問

下院副議長らと会談

（写真）下院外交委員会と懇談する志位和夫委員長（奥右）＝19日、イスラマバード

　【イスラマバード＝豊田栄光】パキスタンを訪れている日本共産党代表団（団長・志位和夫委員長）は十九日、パキスタン国会を訪れ、サルダー・ヤクーブ下院副議長と会談し、下院外交委員会では委員会メンバーとさまざまな問題で意見を交換しました。また、党代表団は上院本会議を傍聴、議長から紹介され、歓迎の拍手で迎えられました。

　「アッサーラム・アレイクム」。現地のウルドゥー語で「あなたに平和を」という意味、「アッサーラム」の語源はイスラムです。志位氏は下院副議長はじめ国会議員らとまず、このウルドゥー語のあいさつを交わしました。

　志位氏は「このあいさつにはイスラムが、平和と寛容と平等の宗教であることが示されていると思います。ここには日本共産党がめざす社会と共通するものがあります」と述べました。

　また、十八日のアジズ首相との会談で、世界の平和秩序、テロ根絶の方途、核兵器廃絶で意見が一致したことを紹介。下院副議長は「テロと特定の宗教を結びつけるのは誤り。志位委員長の言葉にはイスラムへの深い理解が示されています」と答えました。

　下院外交委員会では、ファルーク・サタル外交委員長が日本共産党代表団を紹介。発達した資本主義国での日本共産党の政策と活動をめぐる質問が続きました。党財政は？　草の根の運動が強いのは？　天皇制についての考え方は？

　志位氏は、用意した英文の「日本共産党紹介」を委員全員に手渡すとともに、これらの質問に対し一つずつていねいに説明していきました。

　質疑応答が続く中で、委員会メンバーからは、日本共産党がソ連のアフガニスタン侵攻（一九七九年）に厳しく反対したことへの称賛が表明されました。

　また、志位氏が「唯一の被爆国」の党として訴えた地球規模での核兵器廃絶への取り組みに「全面的に共感します」との発言があり、別の議員は今週末からイスラマバードでヒロシマを取り上げたウルドゥー語の演劇が始まることを紹介しました。