2006年9月18日(月)「しんぶん赤旗」

パキスタン訪問の志位委員長

東西文明の合流点

古代タキシラ遺跡を視察


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(写真)タキシラ博物館のアマン・ウラ研究員(左から2人目)の説明でシルカップ遺跡群を視察する志位和夫委員長ら=17日、パキスタン

 【イスラマバード=豊田栄光】パキスタンを訪問している日本共産党代表団(団長・志位和夫委員長)は十七日、イスラマバード郊外にある東西文明の合流点、古代タキシラ遺跡を訪問、アマン・ウラ研究員の案内を受け、シルカップ遺跡群と博物館を視察しました。

 シルカップは、アレクサンダー大王の遠征後百年ほどたった紀元前二世紀に、バクトリアのギリシャ人によって建設され、ガンダーラ国の首都だった都市です。紀元二世紀まで首都として存続しました。ギリシャ文明と仏教だけでなく、ヒンズー教、ゾロアスター教などさまざまな宗教と文明が混然一体となった遺跡です。

 ウラ氏は「タキシラは古代貿易ルートの合流地点でした。ヨーロッパ、中央アジア、中国、インドを結んでいました」と説明。

 志位氏は「ここでは、ギリシャと仏教などあらゆる文明が共存し、融合しています。いま、異なる文明間の対話と共存が、人類にとっての大きな課題となっています。古代でこうした異なった文明の出合いがこの地であったことは、感慨深いものがあります」と感想をのべました。

 博物館では、志位氏は発掘された仏像などを熱心に視察、ウラ氏にタキシラと仏像の関係について質問しました。

 ウラ氏は「紀元前二世紀のギリシャ人の到来で彫刻技術が伝わり、その後紀元一―二世紀から仏像がつくられるようになりました」と説明。志位氏は「日本の仏像の起源がここにあるのですね。パキスタンと日本の交流の歴史的深さを感じます。東大寺の弥勒菩薩(みろくぼさつ)を思い出しました」と語りました。

志位委員長 イスラマバード到着

 【イスラマバード=豊田栄光】志位和夫委員長を団長とする日本共産党代表団は十七日未明(現地時間十六日深夜)、パキスタンの首都イスラマバードに到着しました。今回のパキスタン訪問は同国政府の招待によるものです。

 空港では同国外務省イフテカール・アジズ東アジア太平洋局長らが代表団を出迎えました。同局長は空港内で志位氏ら代表団メンバーと懇談、世界とアジアの平和構築、テロ根絶、核兵器問題、両国関係などで早速、意見交換しました。

 十八日にはシャウカット・アジズ首相との会談が予定されています。志位氏が「首相との会談を楽しみにしています」と伝えると、アジズ局長も「首相も楽しみにしています」と答えました。


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