2006年9月15日(金)「しんぶん赤旗」
精神障害者
病院閉じ込めやめて
「退院支援施設」の撤回要請
作業所や自立生活センターなど六百十五の障害者団体でつくる「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動」実行委員会は十四日、「精神障害者退院支援施設」の撤回を求め、東京・霞が関の厚生労働省への要請と同省前での抗議行動を行いました。
同施設は、厚労省が十月一日から実施しようとしているもの。実質的には精神科病棟の看板を書き換えただけのものです。内容は変わらないにもかかわらず、同施設に入ると精神科病院を退院し、地域に移行したものとして数えられます。
七万二千人いるといわれる精神障害者の社会的入院の解消策として厚労省が打ち出しています。
抗議行動には障害者や施設職員など約百人が参加。代わる代わるマイクをとり、「こんなことを許したら、精神障害者は一生、病院に閉じ込められてしまう。絶対に認められない」「社会的入院の解消にはならない」と抗議。退院促進支援事業やホームヘルプなどの在宅サービスを整えることが、障害者の地域移行を進めると訴えました。
参加者は厚労省前で「私たち抜きに私たちのことを決めないで!」などと書いたビラを配布。「福祉サービスを下げるな」「精神障害者の人権を守れ」とシュプレヒコールをあげました。