2006年9月13日(水)「しんぶん赤旗」
非同盟首脳会議始まる
公正な社会へ存在強調
高官会合でキューバ外相
【ハバナ=松島良尚】第十四回非同盟首脳会議の正式日程が十一日、政府高官会合を皮切りにキューバの首都ハバナで始まりました。
開会演説にたったキューバのペレス外相は、今日の不公正な世界で非同盟運動がかつてなく求められているとし、「発展途上国の焦眉(しょうび)の問題を討議し、公正な要求が受け入れられるようたたかい続けるために、われわれは非同盟運動の擁護、再活性化、強化に責任を負っている」とその存在意義を強調しました。
“ソ連崩壊で米ソ二極対立の世界が消え、非同盟運動は存在意義を失った”との主張に関連してペレス外相は、米国が「先制攻撃戦争や政権転覆」の政策をとる今日の一極世界で「途上国にとっての危険と障害は拡大している」と指摘。非同盟諸国が「結束すれば国際諸機関で決定的な勢力になれる」と訴えました。
同外相はまた、カリブ海諸国のハイチとセントクリストファー・ネビスを正式メンバーとして迎え入れると述べ、新たな参加要請は非同盟運動が途上国の利益につながると受けとめられている証しだと強調しました。
高官会合は二日間の予定。五月にマレーシアで行われた非同盟調整ビューロー閣僚会議が準備した最終文書案と、その後加盟国から寄せられた修正意見をもとに再度文案を調整し、十三日からの外相会合に成案を提出します。政府高官レベルの政治委員会と経済社会委員会も十一日から始まっています。
最終文書案は、多国間主義の推進、民族自決権の擁護、核兵器廃絶などの世界情勢を扱う第一章、中東和平プロセスや朝鮮半島の非核化など各地域の政治問題を扱う第二章、発展途上国間の「南南協力」や移民問題などの開発・社会・人権問題を扱う第三章からなっています。