2006年9月12日(火)「しんぶん赤旗」

恒久平和・繁栄めざす

アジア政党国際会議が閉幕

ソウル宣言採択


 【ソウル=中村圭吾】「アジアの平和と繁栄」を主題にソウル市内のホテルで開かれていた第四回アジア政党国際会議(ICAPP)は十日、三十六カ国から集まった九十政党の代表が全会一致で「ソウル宣言」を採択し、閉幕しました。


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(写真)第4回アジア政党国際会議を終え、議長団席で握手する志位和夫委員長(左)と、ハンナラ党の黄祐呂組織委員会共同委員長(右)。中央はウリ党の金明子組織委員会共同委員長=10日、ソウル

 「宣言」は、過去三回の会議で確認された諸原則に基づき、アジア全域の恒久平和と繁栄の共有に向け、会議の発展をめざすことを確認。「対話を通じた紛争の平和的解決」の原則を再確認するとともに、▽異なる宗教・文明間の対話▽テロ根絶▽貧困の解消▽核兵器の包括的禁止と全面廃絶を完全に支持、大量破壊兵器とその運搬手段の拡散に反対▽アジア共同体建設に向けた共同の努力―などを掲げています。

 朝鮮半島の核問題では、六カ国協議を支持した七月の国連安保理決議が、六カ国協議の早期再開を呼びかけ、すべての協議参加国に昨年の六カ国協議共同声明の完全履行に向けた努力を強化するよう促していることに注目しています。また中央アジア非核地帯条約の締結を歓迎しています。

 「宣言」は、前日の九日に配布した草案をもとに各党代表の意見を取り入れ修正したもの。日本共産党の提案も盛り込まれています。

 「宣言」の付属文書として諸目的と機構、活動の概要を定めた「アジア政党国際会議憲章」を採択。国連憲章と、「領土保全と主権の相互尊重」「相互不可侵、内政不干渉」「平等互恵、平和共存」の原則に基づく「持続的な対話」を強化するために、常設機関として機構を整備するとしています。

 次の開催地が決定されるまでの間、ソウルに事務局がおかれることになります。

 日本共産党の志位和夫委員長は閉幕式後、会議の組織委員会共同委員長を務めた与党・開かれたウリ党の金明子(キム・ミョンジャ)、野党ハンナラ党の黄祐呂(ファン・ウヨ)両議員とあいさつし、感謝とねぎらいの意を伝えました。

 今回の会議には、志位和夫委員長をはじめとする日本共産党代表団のほか、日本から自民、公明、民主、社民の各党が参加しました。

志位委員長が帰国

 第四回アジア政党国際会議出席のため韓国を訪問していた日本共産党の志位和夫委員長は、十日夜に帰国しました。


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