2006年9月10日(日)「しんぶん赤旗」
薬害肝炎 救済急げ
5地域結ぶリレー集会
すべてのウイルス性肝炎患者の早期全面救済を求め東京、福岡、仙台、名古屋、大阪の全国五地域をリレーして開いてきた「薬害肝炎リレー集会」のファイナル集会が九日、東京・千代田区の日比谷公会堂で開かれました。集会は、八日に国と製薬会社の責任を断罪した福岡地裁判決(八月三十日)を不服として国が控訴したことへの怒りがみなぎり、集会後に会場から銀座を通りJR東京駅までパレードしました。
「断ちきろう 薬害の連鎖 つなげよう 命のちから」を合言葉に、参加者が「命をつなぐみんなのハンカチ」に一言メッセージを書いてつなぎ合わせ、五つの集会で集まったハンカチを一つに結びました。
集会では、東京訴訟の原告らが発言しました。
東京訴訟原告番号二番の四十代女性(東北地方在住)は「十九年前に長男を出産したさいにC型肝炎に感染させられました。『感染率は数%。大丈夫』と医者からいわれ二人目の出産を決意しました。ところが二人目の出産のとき『赤ちゃん、ウイルスに感染しているよ』と告げられました。東京訴訟は何としても勝訴して決着させたい」といいます。
九州訴訟の原告(34)は全国五つの集会すべてに参加しました。「若い学生の皆さんの支援がありがたかった。全国が一つにつながったということを実感できました。クリスマシン製剤による感染についてはまだまだ知られていません。これからの宣伝の課題です」といいます。
薬害肝炎全国原告団代表の山口美智子さん(50)は「東京から早期解決を訴えるパレードです。一緒に声を上げてください」と呼びかけました。