2006年9月9日(土)「しんぶん赤旗」
「集団的自衛権」解釈で安倍氏
政府内に検討の場も
安倍晋三官房長官は八日、NHKの自民党総裁候補の討論番組で海外での武力行使を可能にする集団的自衛権の行使について、「すでに政府内でも相当、検討も研究もしていると思いますが、場合によっては(新政権のもとに)そういう検討の場を設けてもいい」と、次期政権で解釈変更にむけ検討機関を設ける意向を示しました。
またイラク・サマワで自衛隊と共同行動をとる外国軍隊に対する攻撃への反撃について「集団的自衛権とは別の、海外での武力行使の問題」としつつ、「『許されない』というのが今の解釈だが、海外での武力行使なのか警察的な武器の使用ではないのか、考えていく」と主張。
幅広く海外での武力行使を可能とする方向を示唆しました。
安倍氏は憲法改悪をどう政治日程に組み込んでいくのかを問われ、「国会の三分の二の賛成を得てはじめて発議できるハードルが高いものだ。自民党の新憲法草案をもとに各党ともしっかり協議していく」と述べたうえで、「まずは国民投票法案を国会で成立をさせていくべく努力をしていきたい」と改憲手続き法案の成立を優先する考えを示しました。