2006年9月8日(金)「しんぶん赤旗」

総選挙費用 政党助成頼み

民主は100% 自民も8割

05政治資金報告


 小泉純一郎首相がしかけた二〇〇五年の「郵政解散・総選挙」で、日本共産党以外の各党は資金面で政党助成金に大きく依存してたたかったことが、八日付官報の〇五年政治資金収支報告書で明らかになりました。自民党は選挙関係費の81・7%、民主党は100%を政党助成金から支出。自民、民主、社民の各党は選挙供託金の一部も政党助成金から支出していました。


 報告書によると、政党助成金から選挙関係費など政治活動費への支出(本部分)が百四十八億四千万円で、参院選があった前年の〇四年と比べ23・3%増となりました。政党助成金をためこんだ「政党基金」も約三十六億円取り崩して、選挙戦などに使われました。

 自民党は、事務所費など経常経費の70・6%、政治活動費の58・5%を政党助成金から支出しました。政治活動費に含まれる選挙関係費の81・7%、宣伝事業費の99・8%は政党助成金からの支出です。

 民主党は、経常経費の98%、政治活動費の83・8%を政党助成金からの支出でまかないました。三十一億円を超えた選挙関係費や宣伝事業費は100%を政党助成金から支出しています。

 公明党も、十億円を超えた選挙関係費の97・6%を政党助成金からの支出として計上しました。

 各党とも、宣伝カーのリース代など選挙や宣伝活動の基本的経費を政党助成金から支出しています。自民党の支部では「改革を止めるなのぼり制作費」なども計上されています。民主党本部は、「テレビCM放映・提供料」の一費目だけで十億一千七百万円を超える支出をしました。

グラフ

■政党助成金でこんな使い道まで

供 託 金 2100万円(自民)、8700万円(民主)、2700万円(社民)

公 認 料 1500万円―国政補選、5700万円―都議選(自民)、22億3400万円―国政選挙、5100万円―都議選(民主)

郵政解散 小泉総理来たる看板代123万円(自民支部)、ポスティング(ビラ配布)193万円(民主支部)、為書(ためがき)代35万円(公明支部)


 政党助成金 小選挙区制と同時に導入され、一九九五年から実施されました。赤ちゃんからお年寄りまで国民一人あたり二百五十円、年間計三百十七億円の税金が自民、民主、公明、社民など受け取りを表明した各党に、国政選挙での議席数と得票数に応じて山分けされています。日本共産党は、政党助成金は憲法違反であり、政党政治を堕落させるとして廃止を主張し、制度導入以来、受け取りを拒否しつづけています。


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